商品案内

企業経営

朝日新聞デジタル
  1. 新屋絵理

     薬物事件の証拠品となるDVD内の動画データが破損していた問題で、覚醒剤取締法違反の罪に問われた男の弁護側が27日、警視庁愛宕署の署員を証拠隠滅容疑で東京地検に告発した。弁護団は「映像には警察に不利な場面があったはずだ。過失で破損したとは考えられない」と主張し、男の公訴(起訴)取り消しも地検に求めた。

     破損していたのは、警察側が男を確保した2020年1月8日の映像。検察側は東京地裁での公判前整理手続きで、破損データの解析結果として、書き込みを可能にする「フォーマット」が行われた痕跡が見つかったと説明した。

     弁護側は告発状で、フォーマットはデータの初期化を意味し、データがすべて消去される行為と指摘。確保時の男や警察官の行動で警察側と言い分が異なることなどから、警察側に不都合な場面が映っていた可能性があるとした。ただ、検察側は、確保場面は撮影していないと主張している。

    警部補は「記憶にない」、「推測するに上司か本職」

     署員は所属署長に宛てた捜査報告書で、データ書き込みは「記憶にない」としつつ「業務日誌から推測すると書き込みは上司か本職の可能性が高い」などと説明。この報告書は証拠として、検察側が弁護側に開示している。

     弁護側は、検察側が映像データを証拠開示するまで長期間かかり公判が始まらなかったため、接見禁止が長引いた点も「被告への重大な権利侵害だ」と批判している。男の初公判は11月1日の予定。(新屋絵理)

    Adblock test (Why?)

  2.  日本大学板橋病院の建て替え工事をめぐる背任事件で、同病院に医療機器と電子カルテ関連機器を納入する取引でも日大に計約2億円高い契約を結ばせて損害を与えたとして、東京地検特捜部は27日、日大元理事ら2人を背任容疑で再逮捕し、発表した。医療機器の取引では、元理事の知人側に総額7千万円の送金が予定されていたが、約2700万円を送金後に特捜部の家宅捜索があり、残り約4200万円の送金が中断されたという。

     再逮捕されたのは、日大元理事の井ノ口忠男容疑者(64)と医療法人「錦秀会(きんしゅうかい)」(大阪市)の前理事長・籔本雅巳容疑者(61)。関係者によると、井ノ口容疑者は事実関係は認めつつ「日大に損害は与えていない」と容疑を否認。籔本容疑者も違法性を否定しているという。

    医療機器と電子カルテで新たに2億円損害か

     特捜部の発表などによると、板橋病院は今春以降、海外メーカーのMRI、CT、血管撮影装置の計7台を導入した。井ノ口容疑者は「日本大学事業部」の取締役として7台を調達する過程で、籔本容疑者が実質経営する会社を必要がないのに介在させた。その上で今年3月、同社の利益として約1億3100万円を不当に上乗せした約14億6300万円で日大にリース契約を結ばせた疑いがある。

     電子カルテ関連機器の納入でも、同様の手口で、籔本容疑者が全額出資するペーパー会社が不必要に調達に介在。日大が今年5月に約9億700万円のリース契約を結んだ際、ペーパー会社の利益分として約6700万円を不当に含ませた疑いがある。

     特捜部は、2人が利益を得るため、無関係の籔本容疑者の会社を取引に組み入れ、計約1億9800万円の損害を日大に与えたとみている。

     また、特捜部は27日、建て替え工事の設計・監理業務を請け負った設計事務所から籔本容疑者のペーパー会社に日大の資金2億2千万円を流出させたという最初の逮捕容疑について、2人を背任罪で起訴した。

    井ノ口容疑者「また3、4回振り込むわ」

     今回の再逮捕容疑の一つとなった医療機器の納入をめぐり、籔本容疑者側の利益として約1億3100万円が確保された後、井ノ口容疑者の知人側に総額で約7千万円の送金が予定されていたことが分かった。約2700万円は実際に送金されたが、その後に特捜部の家宅捜索があり、残り約4200万円の送金は中断されているという。

     関係者によると、井ノ口容疑者は親族を代表にして設立した都内のコンサルタント会社を、2020年9月に知人に売却した。同月末、同社には籔本容疑者の実質経営会社から6600万円が送金された。特捜部は、板橋病院の建て替えをめぐって籔本容疑者側に流出した2億2千万円の事実上の一部とみて、最初の逮捕容疑の中で集中的に調べた。

     知人はこの6600万円から、今年3月に500万円、6月14日に2千万円を井ノ口容疑者に手渡したとされる。6月14日の面会場所は大阪市にある井ノ口容疑者のゴルフ関連会社で、知人は井ノ口容疑者から「医療機器の関連で(売却した会社に)また3、4回振り込むわ。契約書送るんで」と伝えられたという。

    送られてきた架空の契約書

     後日、知人側の会社と籔本容疑者の実質経営会社の間で締結、合意したという「アドバイザリー業務基本契約書」(今年2月1日付)と「覚書」(同4月20日付)が作成された。日付はさかのぼったものだった。知人側の会社のおかげで、籔本容疑者の実質経営会社が7台の機器を納入できた「報酬」として、知人側の会社に利益の50%を支払うという内容だった。

     覚書には、今年5月以降に機器が順次納入されるのに合わせ、7月に約1147万円、8月に約1574万円、9月に約2560万円、10月に約1647万円を送金すると記された。金額は1円単位で、総額は6929万9999円。このうち7、8月分の計約2700万円は予定通り送金されたが、特捜部による関係先の一斉捜索が9月8日に行われた後、9、10月分の計約4200万円の送金は止まっているという。

     知人は特捜部に「契約に関する仕事は何もしていない。架空契約だ」と説明。特捜部は医療機器の不正取引で籔本容疑者側が得た利益約1億3千万円を井ノ口容疑者と山分けする仕組みだったとみて再逮捕した。

    ■機種の選定委員会、開かずメ…

    Adblock test (Why?)

  3. 平塚学

     宮崎県高千穂町下野の会社員甲斐邦雄さん(67)方で26日午後8時45分ごろ、男性3人が血まみれで倒れているのが見つかった。県警捜査1課によると、3人は邦雄さんと、同居する父義人さん(91)、邦雄さんの義理の息子で鹿児島県志布志市の自営業須磨俊(さとし)さん(45)で、いずれも搬送先の病院で死亡した。県警は、義理の息子が甲斐さん親子を刺し、その後自殺したとみている。

     県警によると、義理の息子は、邦雄さんの長女の夫。家には当時、80代の邦雄さんの母もいたが、けがはなかった。

     県警が母から事情聴取したところ、26日夜、邦雄さんの義理の息子が刃物を持って居間に現れ、邦雄さん、義人さんの胸や腹を刺した後、自分の腹などを刺したという。3人の胸腹部にはそれぞれ複数の刺し傷があった。邦雄さんが刺される直前に110番通報したという。刃物は室内で見つかった。

     県警によると、義理の息子からDV(家庭内暴力)を受けたとして、邦雄さんの長女や家族らが宮崎、鹿児島両県警に複数回相談していた。長女は8月以降、子どもを連れて別居。これに対し義理の息子が今月、宮崎県内の長女のアパートに現れ、宮崎県警が鹿児島に帰るよう促し、連絡を取らないよう口頭で注意していたという。

     長女は居場所を知られたため、DV防止法に基づく住居や勤務先に近づくことを禁じる保護命令を申請。事件前日の25日には宮崎県内の別の場所に転居していた。

     県警は、義理の息子が長女らを探して実家に向かった可能性があるとみて、殺人容疑で調べている。

     現場は山あいに住宅が点在する集落。約5キロ南南西には国の名勝・天然記念物に指定される「高千穂峡」がある。(平塚学)

    Adblock test (Why?)